いつもお支え頂き心より感謝申し上げます。
今日は午前中は授業がなかったので妻と一緒に二子玉川にお買い物に行きました!
突然ですが、
今を生きる / Dead Poets Society
という映画を皆様観られましたでしょうか。
私も慶應高校時代に授業で観た記憶がありますし、塾高生たちは今もこの映画を授業で観ているようですね。
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ここのところ、慶應関係の不祥事が続いていますよね。
OBとして、また慶應生たちを教える教育者として、心を痛めています。
「塾高生たちは犯罪ギリギリのところまで行くけれど、ぎりぎりで帰ってくる」
と、私が慶應高校に在籍していた当時の校長先生はおっしゃっていました。私自身もそうだよなーと思っていました。
ぎりぎりで帰ってこられるかどうか、私はやっぱり「学問」にしっかりと向き合ったか否か、が大きく影響すると感じます。10年間で100名以上の塾高生達と一緒に学ばせていただきました。様々な生徒がいましたが、やっぱり「学問」だと改めて今、確信しています。
・ 進級さえできればいい。
・ 進学さえできればいい。
・ 留年さえまぬがれればいい。
そうやって、安易に定期テストの過去問を販売しているような業者に頼り、その場しのぎの表面的な学習を続けていくと、「ぎりぎりの線で帰ってこられない人格」を形成してゆくことになるんだなーと改めて痛感するとともに、私自身は後輩を犯罪者に落とし込むような安易な道を提示することは決してしまい、と決意新たにしています。
定期テストの過去問やってません!慶應の悪しき文化撲滅運動実施中!
https://ameblo.jp/meguken-keio/entry-12269581133.html
慶應生のみなさん、今をしっかり生きていますか?
以下、私の塾の卒業生が書いてくれた感想文です。
「ニールは今を生きたといえるだろうか」
今を生きることを今を刹那的に生きる、ということに置き換えるのであれば、ニールはまさしく今を生きたと言えるだろう。演劇の舞台に学校の許可書を偽造した上で参加し、父から参加を禁止されたにも関わらず、強行して出演した。結果、父親の判断として学校を退学し別の学校に移ることを宣告されたことを受け、自らの命を父親の銃で絶った。
同世代の人間として、ニールの演じることへのほとばしる情熱は心より共感できる。私自身も部活に生活の全てをかけていると感じているが、そこにはただただ「好きだから」という情熱があるのみである。なぜ好きなのか、なぜそこまでのめり込めるのか、なぜ、なぜと聞かれても、表面的に答えることはできるのだか、答えれば答えるほど自分が感じている情熱から遠ざかり嘘になっていくような感覚を覚える。
もし仮に、何らかの理由で部活を辞めなければ学校を辞めさせると言われたら、自分は死を選ぶだろうか。
死を選ぶことはしないであろうし、学校をやめることもしない、おそらく部活をやめるという選択肢を取るであろう。かといって、部活への情熱がニールに負けているとは思えない。僕とニールの違いは一体何なのであろうか。
ニールの父は保護者として明確な一つの道を指し示している。それは、学校を良い成績で卒業して、医学部に進学し、医者になることである。それが父親自身が経験したくてもできなかった道であり、それが幸せになる唯一の方法であると信じているからこそ、ニールが進むべき明確な道としてニールに強く強制している。もちろん、父からみてニールにはその強制に応えられるだけの力があると感じられるからこそ、断固としてその道を提示してきていると考えられる。そのような強制を行う姿勢が父として正しいか否かということに関しては、賛否あろうが、私は「一つ正しい姿」であると思われる。なんでも好きにしていい、という教育方針ももちろん子供の自主性を尊重するという面で優れていると思われるが、一方で、乗り越えるべき対象がないという意味では安易に目標設定をし、低いレベルで満足してしまうという可能性がある。指し示されるものがあるからこそ、その対象に対して考え、自らの道を模索していけるという側面もあるので、親が子供に進むべき道を強制することが悪いことだとは思わない。
ニールは演劇の道に進むことも、親の言う通り演劇と学校をやめ医学部を目指すこともせず、自分の人生に父親の銃を使って幕を引くことを決めた。悲しすぎる結末を非難することは心が痛むが、自殺するにしてもなぜ父の手を借りたのか、自ら選んだ死さえも支配者にゆだねる道を選んだのはなぜか、彼の最期の行為は、ただでさえやるせない気持ちに輪をかける。本当にどうしても演じることへの情熱がおさえられず、今一度中断し、学業に打ち込み結果を出したうえで、再び情熱を注ぐという道がとりえないのであれば、親元を出て演劇の道に進むということも可能ではあったと考えられる。死んでしまったら演じることへの情熱さえも殺すことになることは聡明なニールであれば十分理解できていたであろうし、演じることと、学業を修めることが、現状両立しえない状況下にあることもニールであれば鳥瞰し、客観視できたと思われる。
なぜ、ニールは死を選んだのであろうか。
自らの経験則に基づき、一方的に息子の幸せな道を決定し、それ以外の道を進むことを許さない支配者、いわゆる暴君である父への反逆であろうか?死を選ぶほど支配されることが我慢できないのであれば、支配者を殺すという道は考えられなかったのであろうか。倫理が破たんしていることを言っているのは重々承知しているのであるが、そもそも自殺をするということも倫理に反した行為である以上、民主的な社会において毒にしかならない「支配者」を殺したうえで命を絶ったほうが、犬死ではないように思えないだろうか。
「支配者である父親の銃を使って命を絶つことで、支配者である父が自らの愚行に気付き反省し、悔い改めた人生を送る。」もしくは「一生後悔の念にさいなまれて人生を送る。」とニールは考えたのであろうか。だとしたらそれは「甘い」認識だといえる。一つは目標を強制しているニールの父はそもそもその行為が被強制者である息子にとって生死に直結する重たいものだとは全く認識できていない。おそらく父親自身がその父親に同じように育てられてくる中でニールほどは反抗を覚えずに人生を過ごし現在に至るのであろうとも予測できるので、自己の行為の重たさに気付いていない可能性がある。一方で、自己の行為が生死に直結する行為であると認識したうえで、強制を続けているとすれば、子供を支配下に置き自らの思うままにその人生さえもコントロールしようと考える人間であって、心無い暴君である。自分自身の成功や栄光にのみ執着する人間であって、自分以外の人間に根源的な愛情を持ちえない人間であろう。だとすれば、息子の死をもってしても、その人間性そのものを変えることは難しい。ニールの父がいずれのタイプであったとしても、自分の人生をかけるほどの価値がある父親であるとは思えない。
それでは、人生の希望の灯が消えてしまったからであろうか。厳しい言い方をすれば演劇への情熱が本物であれば、その情熱こそが人生の希望の灯となりえるのではないだろうか。
ニールが死を選んだのは、父の支配から逃れる方法を取らずに、自らの情熱に対する純潔を証明したかったからだと思えてならない。すべてを放り出し演劇の道に進むことも倫理に反するし、このまま父の支配に屈することも人権保有者としてあってはならない姿である、その両方を満たし自らの情熱への純白を証明する方法として、支配者の武器=手にかかって死ぬことを選んだのであろう。ニールにとってこれは自殺ではなく、支配者に屈することなく殺されることを自ら選んだという、生き方の選択であったのだと思う。被支配者にとっては、勇気ある選択ではあるし、その選択を否定する言葉を僕は持たないが、既得権を持った65歳以上が既得権を握りしめたまま多額の資産を承継することなく死んでいこうとする日本国家の現状と照らし合わせてみると、何とも重く切ない結末ではないであろうか。
ニールはやっぱり、「今を生きた」といえるんだろうなと思う。
たった一つ僕が言えることがあるとすれば「今を生きる」上で忘れてはならないのは「今の自分を大切に生きる」ということなんだと思う。今の自分を大切にするということは今の自分を生かしてくれているあらゆるものに感謝するということに直結するであろうし、感謝していれば本当に感謝すべき事柄や人々と出会うこともできたのではないだろうか。花は置かれた場所で咲く、そして次の世代に夢を託すように種を飛ばし未来を育んでゆく。ほとばしる情熱が制約されてしまったとき、それでもおかれた環境に感謝するというのは本当に難しいことであると思う。しかし、世界を見渡せば今なお戦争下にある地域は少なくない。多くの一般市民が戦争に巻き込まれその命を落としている。そういう現状下において、恵まれた環境課にある我々が、置かれた環境に感謝し、その環境の中で自分自身を磨いてゆくことは難しいことではないはずだ。不条理もたくさんあるが、我々が甘受せざるを得なかった不条理は次の世代には感じさせない社会を作ってゆく、今の自分を大切にしながら、未来に夢を持って生きてゆくことが、幸せな生き方の一つではないかと思う。
確かに、ニールは「今を生きた」と言えると思うが、死を選んだことは間違った選択であることはいうまでもない。自分自身を大切にし、自分を生んでくれた母親に心から感謝し、今の自分を支えてくれてる先生方や友人・知人への感謝の念を肌身に抱いていれば、「死」」という安易な選択肢は取りえなかったはずだと思う。
しかし、それでも「死」を選ばざるを得なかったニールの正義感、情熱への潔白や人間としての誇りは尊重に値する。また、「死」を選ばせてしまった直接の原因である父からの強い強制に関しては今回言及は避けたが物理的暴力以上の暴力性がそこに存在すると言わざるを得ない。
自分が将来、父親になった時に、自分は子供に対して、このような接し方をするのではなく、子供のやりたいことを尊重しながら、違うことは正して生きてゆける親になれたらいいなと考えた。
以上
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※H30慶應普通部・算数第9問
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以上です。
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中崎一樹
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